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2016年08月14日

若年女性の流出問題を考える

〜進学7割 県外転居、首都圏で過半数就職〜


若い女性の県外流出の深刻化を受けて静岡経済研究所が行った調査で、高校卒業後に進学する女性の7割が県外に転居し、そのうち57%が首都圏で就職していたことが分かった。就職後の生活満足度は、進学や就職で本県から首都圏に出た若年女性の方が、本県在住者よりも高い傾向にあった。静岡経済研究所は「若い女性が就職したいと思える魅力が企業と街にあるかどうかが、人口流出に大きく影響している」とみる。(後略)

出所:静岡新聞 朝刊 2016年8月11日
   静岡経済研究所:http://www.seri.or.jp/news/press/post_99.html

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昨今、社会問題化している人口減少。静岡県も例外ではなく、特に静岡市は、人口増減率1.5%減と20政令市中北九州市と並んでワースト1位というのは周知の事実。まぁ、なんで人口減少が問題なのかは、東京都知事選出馬で話題になった増田寛也氏の“地方消滅”などを読んでもらえればよいと思う(←解決策は見えないが、どう問題なのかは解る…)。

で、人口減少問題を考える中、特に“若い女性が首都圏に就職する”ということは、人口流出(社会減)と出生数減(自然減)の両方に大きな影響を与えるわけで、特に注目しなくちゃいけないテーマだし、真剣に考える必要があると思う。

調査では、首都圏に出た若年女性(25歳〜39歳)と県内在住者の「就職先選択基準」や「理想の子育て環境」等の比較をしている。「就職先選択基準」での重視点は、「ずっと静岡組」は「静岡にある会社(78%)」「親の意見(34%)」が、「進学流出組」は「会社の知名度や規模(51.6%)」「女性や若手の活躍(38%)」「首都圏で生活できる(14%)」が他グループと比べて高い。「理想の子育て環境」 では、県内在住者の49%が「地方が良い」、首都圏在住者は31%が「地方がよい」で12%が「都会が良い」という結果。総じて、「子育てするなら地方だけれど、働く環境はやっぱり首都圏の会社だよね…!?」といったところだろうか。

私自身、「進学流出組」の学生や若者と接する中、「外の世界に興味を持ったら飛び込んでみるのもいいんじゃない…?!」と思うことは少なくない。オトナの都合(?)で、地元に繋ぎ止めるのではなく、他流試合(?)を通して視野を広げることは、本人のためになるのはもちろんのこと、結果的に社会に還元されることも多いんじゃないだろうか。

大切なのは、静岡を意欲のある女性や若手が“働きたい”“暮らしたい”“地域のために汗をかきたい”と思える場所・戻ってきたいと思える場所に変えていくことなんだと思う。


昨今、行政でも「首都圏に近く若年層の転出が多いという状況を反転させるような対策に本気で取り組んでいきたい」と智恵を絞ってくれている様だけど、行政の施策だけに頼るのではなく、企業・家庭・地域が様々な立場で現状を打破するための努力をしなくっちゃ…!?

若年女性の流出問題を考える




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