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2010年02月26日

保護者のための就活Lesson 第4回

静岡新聞(2月26日朝刊)に記事が掲載されました。

保護者のための就活Lesson 第4回
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「文字が読み辛い」という方のためにはコチラ↓

■親が出来る就活サポート(試験対策編)

■採用試験も様変わり

企業によっては個別企業説明会、筆記試験、面接などが始まり、いよいよ本格的な就職活動の時期に入りました。親としては、厳しいと言われるわが子の就活を心配するのは当然のことでしょう。しかし、「子どもの代わりに、合同企業ガイダンスに参加する」「子どもの代わりに企業に問い合わせをする」などといったピントはずれのサポートをしてしまっては、かえって子どもの足を引っぱることになりかねません。
そこで親は何をするべきか?を探るために昨今の就職試験の概要を知ることからはじめましょう。

<書類選考>
応募者が多い企業では、履歴書やエントリーシートなどの書類によって、それ以降の選考に進む学生を絞ります。
誤字・脱字などが減点の対象になるのはもちろんのこと、内容にも気を配ります。表面的な自己分析や企業研究だけで作成したエントリーシートでは、採用担当者に入社意欲が伝わりません。

<筆記試験>
一般常識・時事問題から、国語・数学などの学力を問うもの、作文や小論文といった論理的思考能力を試すものまで、企業によって内容はさまざまです。最近では、インターネットを通じてWeb上でテストを実施する企業も出てきているようです。
また、応募者の性格や行動特性などをみるために適性検査を実施する企業も少なくありません。

<面接>
面接には、「個人面接」「集団面接」「グループディスカッション」などがあります。
質問と回答のキャッチボールで核心を導き出すことの出来る「個人面接」、応募者を同時に比較・観察する「集団面接」、自由に討議させることにより応募者の人柄・素養を観察する「グループディスカッション」など、それぞれに特徴があります。


■親にできること

就職試験の概要を見て、「私たちの時代とは違う。サポートをするのは無理!」などと感じるみなさんも多いかもしれませんが、スキルやテクニックについては「学校のキャリア支援室(学校によって呼称は異なります)」や静岡県が設置した「ヤングジョブステーション」などでも指導してくれますから、心配はいりません。
みなさんは、むしろ親でなくてはできないことをサポートするよう心がけてください。「ひとりで悩んでばかりで専門家の指導を受けようとしない子どもに、キャリア支援室に行って相談するように勧める」
「企業を選り好みして、企業説明会に出かけない子どもを叱咤する」
「面接試験でいい結果が残せず落ち込んでいる子どもを、温かく見守ってやる」
などの支えが子ども達の大きな力となります。


■やってはいけない3つの行動

逆に私が実際に学生の話を聞いたり、親の行動を観察する中で、「これはやってはいけない」と思う行動を3つあげてみました。

第1は、『押しつけ』です。「公務員試験を受けなさい」「大手企業に行きなさい」と、志望先について親の希望を押しつけるということです。中には、せっかく内定が出たのに、「聞いたことの無い会社だから、やめておきなさい」と親に言われた学生もいました。働くのは、親のあなたではありません。
第2は、『過保護』です。私自身も人事の立場で、「地元で就職させたいが、子どもが地元を離れているので会社説明会の予約方法について教えて欲しい」という親の電話を受けたことがありました。仮に、学生自身がいくら素晴らしかったとしても、「このような問い合わせをする親の子どもを、採用する気持ちにはなれない」と考えた方がよいでしょう。
第3は、『無関心』です。本当に無関心なのはもちろんのこと、リベラルな考え方を持つ親の中には「子どもの人生なんだから、子どもが自由に決めればいい」と就活に関心を持たない方もいるようです。もちろん決断するのは子どもですが、就活は子どもにとって社会と直接触れるはじめての機会であり、今の学生はそこまで成熟していません。情報不足や不安を払拭するためにも、積極的に関わりを持って欲しいと思います。

就活もいよいよ本番です。2~3月は第一幕の佳境となり、学生は精神的にも肉体的にも大きなストレスを感じる時期だと思います。親が就活を理解した上で、子どもと対話することが非常に大切です。


【ワンポイントアドバイス:子どもが地元にいない場合の対話】
私が学生時代、親元への連絡は、10円玉をたくさん用意して公衆電話を使っていました。それに比べ、現代の通信手段の進歩はめざましく、PCや携帯のメール・携帯電話の家族間通話など多種多様です。ちなみに私は娘との連絡にスカイプ(インターネット電話)を利用しています。電器店で数千円のカメラとマイクを買ってPCに接続すればテレビ電話が出来上がり、遠距離のハンデを感じることもなく快適です。



■保護者のための就活Lesson バックナンバー■
第1回:親子間でギャップ 就活の今昔(就職戦線)
http://careercrate.eshizuoka.jp/e490761.html
第2回:親ができる就活サポート(基本編)
http://careercrate.eshizuoka.jp/e500486.html
第3回:企業の採用状況、求める学生像
http://careercrate.eshizuoka.jp/e519462.html


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Posted by オルベア at 07:51│Comments(2)新聞記事
この記事へのコメント
長文の記事のコメントには失礼な話ですみませんが、うちは就活の前に長男の高校受験でたいへんです。彼氏、我らが母校を受験するようです。
Posted by おっち at 2010年02月27日 02:43
おっちさん

コメント、ありがとうございます。

「そうですか~、高校受験なんだ~」、あともう一踏ん張り、『桜咲く』の朗報をお待ちしております。
Posted by オルベアオルベア at 2010年02月27日 11:31
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