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2007年08月01日

奥山清行さんって、スゴ~イ!!

~フェラーリと鉄瓶~


フェラーリ創業55年記念モデル『エンツォ・フェラーリ』をデザインした工業デザイナー奥山清行氏の著、ということで読んだ本。

あの『エンツォ・フェラーリ』を日本人がデザインしたというだけで、驚きなのだが、奥山氏の凄さはそれだけじゃない。

日本の美大を卒業後、就職もせずにアメリカに渡った奥山氏は、アメリカの大学を卒業後GM、ドイツのポルシェ、再びGMで管理職を…。その後、イタリアのピニンファリーナでチーフデザイナー、アメリカの大学でデザインを教え、ピニンファリーナでデザインディレクター、その後独立というスゴイ経歴の持ち主だ。

で、そんな奥山氏に、「好きなことだったら、いくら努力してもつらいとは感じない」「自分にとって何が好きなのかを見つけること、そして途中からやり直してでもその道に進むことが、人生では重要だと思う」と言われちゃうと、妙に納得してしまう。

また、「日本では『自分のために働く』と宣言することは罪悪のように感じられるようだが、最初に『自分』があって、すべてのことはそれに付随するものでしかない。」というコメントにも…。

その一方で、「日本の一地方が、東京を経由せずに世界に文化を発信することを実現するための実験・実践のために『山形カロッツェリア研究会』を作り、山形のものづくりに活かそうと考える」等、僕のイメージする工業デザイナーの域を遙かに超えている。


この本は、奥山氏の生きざまを通し、『働くことの意味』『挑戦することの尊さ』を教えてくれる。


  

Posted by オルベア at 10:43Comments(0)書評