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2011年07月10日

高学歴化 就職に直結せず

~労働経済白書 11年度版~


細川律夫厚生労働相は8日の閣議に2011年版「労働経済の分析(労働経済白書)」を提出した。大学進学率が1990年以降20年で急速に上昇する一方、教える内容が社会のニーズに合っていないと分析し、若者の高学歴化が必ずしも就職につながっていないと指摘した。卒業しても仕事がない若者を減らすには、大学の就職支援や、学生に教える内容の再検討が必要だと強調した。

2011年春卒業した大学生の就職率は91.1%となり、前年に比べ0.7ポイント悪化した。中学卒や高校卒は前年に比べ改善したが、大卒者の就職は依然として厳しい状況にある。足元で景気は持ち直しの途上にあり、企業の採用意欲も改善するはずだが、実際は就職率の伸びにはつながっていないと白書は指摘する。(中略)

白書は「大学定員は拡大してきたが、その際の学科構成は社会のニーズに合わせて拡大してきたとは言い難い」と厳しく評価した。(後略)

出所:2011年7月8日 日本経済新聞 夕刊

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う~ん、労働経済白書の内容に関する記事ですね。「高学歴化 就職に直結せず」って、大きな見出しで書かれているけれど、それって見出しになる様なコト…?

今更言うまでもないけれど、労働市場は、需要と供給のバランスで成り立っている。大学進学率が50%を超えて全入時代に入ったんだから、市場価値が無い学生は、就職が難しいのは当たり前だ。

白書では、就職難の理由は「社会のニーズに合わせた学科構成をしてこなかったのが原因だ!」と評価している様だけど、原因は学科構成の問題じゃないと思う…。新卒の求人募集内容を見れば、一部の専門職以外は、全学部・全学科採用でしょ?!

私自身、採用の仕事をしている中で、大学生に期待しているのは【応募時の専門性】ではなく、【学ぶ姿勢や社会で生きていくことの覚悟】等々…。「みんなが大学に行くから私も…」「まだ、社会に出たくないからとりあえず大学に…」といった動機のまま学生時代を過ごしている学生は、就活時に「そんな気持ちを見透かされちゃう」っていうことなんじゃないでしょうか?


ということで、厚労省がこんな評価(分析)をしているコト自体に違和感をもってしまった記事でした。

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Posted by オルベア at 07:44│Comments(0)新聞記事
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