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2012年05月29日

知名度より仕事内容 就職、地元志向に拍車

~大学や自治体、Uターン支援~


来春卒業する学生の就職活動で、出身地での就職を目指す動きに拍車がかかっている。「地域の役に立ちたい」との思いや、企業の規模や知名度より仕事の内容を重視する姿勢を、インターネットの普及で中小企業の情報収集が比較的容易になったことなどが後押ししている。中小企業の採用活動はこれからが本番。Uターン就職を支援する大学や自治体も多く、こうした傾向はさらに強まりそうだ。(中略)

都市部での大企業への就活は志願者が集中しがちで、競争が厳しい。生活コストも高い。これまでも景気の波を受けるたび、「安全策」としてUターン・Iターン就職が注目を集めたが、最近の学生の声を聞くと「地域の役に立ちたい」との積極姿勢が目立つ。(中略)
静岡県は首都圏や地元の学生向けに夏に実施している県内企業を巡るバスツアーを、今年は9回と昨年度の3倍に増やす。「魅力のある企業が地元に多数あることを知ってほしい」と就活生へのPRに余念がない。(中略)

企業側はどうか。四国のある地方銀行は「地元に貢献したいと訴える、目的意識のはっきりした学生が増えた」と指摘。全国信用金庫協会(東京)は「経済が低迷を続ける中で育った世代だけに、金銭欲や物欲より目に見えない成果を求めているのでは」と分析する。
中小企業は通年採用しているケースが多く、大企業の採用が一段落する6月以降、就活が本格化する。リクルートは「大学側も、地方の中小企業に目を向けるよう指導を強めており、学生に徐々に浸透している。今後もこうした傾向は強まるだろう」とみている。

出所:2012年5月28日 日本経済新聞 朝刊

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大学生の仕事選びの基準が、『企業の規模や知名度』から、『仕事内容』や『地域の役に立ちたいとの思い』に変化しているっていう記事ですね。

「仕事選びの着眼点が多様化(?)している」ということについては、素直に「いいね!」と思います。それが、『仕事内容』や『地域の役に立ちたい』という想いなのであれば、尚のことです。

ただ、実際に学生たちと接している中で、彼らのコメントを「額面通りに受け取っていいのか?」と、疑いの目で見ているもう一人の自分がいます。例えば、記事にある四国の地方銀行のコメントに「地元に貢献したいと訴える、目的意識のはっきりした学生が増えた」とあるけれど、「ほんとかな~?」なんて思っちゃうわけです(学生のみなさん、気を悪くしないでネ!?)

確かに、面接で「地元に貢献したい」と訴える学生は増えたと思うけれど、更に突っ込んだ質問をすると「大手はハードルが高そうだし、競争も激しいから…」とか「親元から通えば、経済的に楽だから…」とか、意外と現実的な考え方で企業選びをしている学生が多いことに気付きます。まぁ、学生の側も、深堀した質問を受けてはじめて自分の応募理由に気付くケースも少なくはないのですが…。

少しだけ心配なのは、「『地元指向』『中小企業指向』のベースにあるモノが、『内向き』『後ろ向き』じゃなければいいけれど…」ということ。


まぁ、働く目的は十人十色でよいと思っている私が、言うべきことじゃないのかもしれませんが…(笑

知名度より仕事内容 就職、地元志向に拍車



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Posted by オルベア at 22:52│Comments(0)新聞記事
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