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2007年02月17日

職歴ICカードで求職支援

働く意欲のある低所得層の所得向上を目指す政府の基本構想が14日、分かった。職業訓練の履修状況や職歴などを記録したICカードを政府が発行し、求職活動をしやすくする計画などを盛り込んだ。生活保護世帯や母子家庭で職探しをしている人の就職率を現在の5割から6割に引き上げる5カ年計画も策定する。「格差問題」を巡る安倍政権の緊急対策と位置づけ、順次、実施する。(中略)

職歴などを記したICカードを発行するのは中小企業などの採用の現場で「履歴書の内容があいまい」との声が根強いため。個人情報をどこまで記載するかなどの詰めを急ぎ、希望者を対象に2008年度に導入する。(後略)

出所:2月15日 日本経済新聞

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こりゃ、違うでしょ~。新聞記事を読んで思わずつぶやいちゃった。コトの本質がわかってないというか…

職業訓練の履修状況や職歴などを記録したICカードが求職活動をやりやすくするって~?応募書類作成の手間は無くなるかもしれないけれど、単に職業訓練の履修履歴や職歴が羅列してあるICカードが何になるっていうんだろ…

今、就職活動で苦労している人たちって、今まで正規雇用をされてなかったり、転職歴が多かったりすることで、企業が求職者にマイナスイメージを持つことも大きな理由。ホントは、企業だって「昔、どうだった」っていうだけじゃなく、「今、どんな気持ちで働こうと思ってる!」ってことを聞きたいわけで…。

こんなんで、就職率がUPするなんて、思えない!


こんなシステムに税金投入することが、安倍政権の緊急対策じゃ…、先が思いやられる!?
と思うのは僕だけ…?
  

Posted by オルベア at 16:14Comments(2)新聞記事

2007年02月17日

素直に喜べない…?!

就職内定率 
高卒9年ぶり80%超す
県内は86.6%

今春卒業予定で就職を希望する高校生の就職内定率(2006年12月末現在)は前年同月比3.6ポイント増の81.5%で、1997年の同時期以来9年ぶりに80%を超えたことが16日、文部科学省の調査で分かった。静岡県は1.3ポイント増の86.6%だった。

内定率の上昇は4年連続。増加率も高い伸びが続いており、同省は「景気回復の加え、団塊世代の大量退職に備えた人材確保で、企業の採用意欲が強まっている」(児童生徒課)とみている。(後略)

出所:2月17日 静岡新聞

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1997年の同時期以来9年ぶりに高校生の就職内定率が80%を超えたって…!?

就職したい高校生が、就職できる環境に変化してきたってことについては喜んでいいんだろうけど、僕は両手を挙げては喜べない。というより、こういう見出しがコトの本質を見誤らせちゃうんじゃないだろうか?


実は、記事の最後の方に、児童生徒課のコメントとして、「就職率が上がったのは、少子化の中、大学などへの進学希望者が増え、相対的に高卒の有効求人倍率が上がったことも好調の要因…」とも書いてある。

文部科学省が、今回の『就職率のUP』『進学希望者の増加』をどんな認識を持って見ているのかは書いてないけれど。


みなさんは、静岡県の高校生のうち就職希望者が22.7%(普通高校:10%、実業高校:50%)しかいないことを知っている?で、何の目的意識も持たないまま大学や専門学校に進学した学生たちが、結果、就職できないでいる現状を…。

ホントだったら、中学・高校時代に労働市場の全体像を見せなきゃならないんだと思う(見せ方の工夫は大前提だけどネ…)。

メディアからの情報の表面だけをさらうんじゃなく、何が起こっているのか?何が問題なのかを考えることが大切なんじゃない!?


記事とは何の関係もありませんが、先日、青山のホンダ本社ビルで撮ったジェンソン・バトンのヘルメットとウェアの写真です(何のこっちゃ…)。  

Posted by オルベア at 11:49Comments(2)キャリア教育