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2007年01月15日

済し崩し?派遣社員の事前面接解禁

厚生労働省は派遣社員の雇用ルールである労働者派遣法を大幅に改正する方向で検討に入る。派遣会社から人材を受け入れる際に企業が候補者を選別する事前面接を解禁する。企業にとっては候補者の能力や人柄を見極めたうえで受け入れの是非を決められるようになる。すでに議論を始めている派遣期間の延長などとともに、企業側の雇用の自由度を高める。(後略)

出所:1月11日 日本経済新聞

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現在の労働者派遣法では、事前面接は禁止されている。そもそも派遣は一時的に発生した仕事を片づけてもらうための働き方であり、「派遣先から指示された仕事をこなす能力さえあれば、人柄等について問われる必要はない」という考えがベースにあるのが、その理由だ。

まぁ、実際の現場では「顔合わせ会」「お引き合わせ」等と称し、事前接触するケースが多いのも事実なんだけど…。ただ、やってる行為は同じでも、それが合法的なのか非合法なのかは、大きな違いがあるハズ。


正社員、契約社員、パート・アルバイト、業務委託社員、派遣社員、etc…。就業形態の多様化により、働き方の選択肢が増えること自体には賛成だけど、企業は、それぞれの就業形態の定義(役割)を明確にしないまま、多様化に走ることだけは避けて欲しい。

短期的に見れば、経費節減の効果が出たりするかもしれないけれど、つじつまの合わない運用をすることは、長い目で見れば、労使双方にとってのデメリットになってしまう。  

Posted by オルベア at 21:00Comments(0)新聞記事